
婚活では、ほとんどの方が同じ地域に住む相手との結婚を選んでいます。
特に女性は、見知らぬ土地に引っ越すことになるので尚更です。
それに、遠距離婚活は移動だけでも経済的、時間的負担が大きいですからね。
とは言え、私の事務所では毎年1~2名は遠方の方と結婚される方がおられます。
今回の成婚エピソードは、そんな遠距離婚活の婚約エピソードです。
(※) この成婚エピソードの当時は遠距離でも対面のお見合いが一般的。
スマホではなくガラケーの時代でZoomなんてありませんでした
婚約カップルの紹介

今回の遠距離婚活の成婚エピソードの女性会員Tさんは大阪市在住の31歳、大学を卒業して神戸市内のアパレル系の会社に勤めています。
ちょっとポッチャリしていて、身長157cmで体重55kg。
笑顔を絶やさない、人懐っこい癒し系の女性です。
一方の彼、Sさんは東京生まれの東京育ち、もちろん東京在住の35歳。
名門私立のK大学を卒業されて有名商社に勤めています。
身長は175cm、スリムな体型で、イケメンとまではいかないものの、とても爽やかな感じの男性です。
Tさんには申し訳ないのですが、ハッキリ言って、「もったいない位の男性」でした。
お見合いの申込み ~ お見合い

① お見合いまでの流れ
お見合いの申込みは、彼からでした。
先方の仲人さんの話によると、
Sさんにとって、Tさんは思いっきり好みのタイプだそうで、プロフィール写真を見て一目惚れしたというのです。
行動力のある男性なので、遠距離でも積極的にデートが出来るはず、ぜひとも、お見合いさせて欲しい・・・大阪に出向きますので会うだけでも良いので・・・との事でした。
一方、Tさんは阪神間に住んでくれる男性を探していました。
結婚後も続けていくことを希望していたのです。
東京在住のSさんと結婚すれば、当然、東京に引っ越すことになりますので、今の仕事を続けていくことは出来ません。
私は、当然、断るだろう思いながら、先方の仲人さんの話を彼女に伝えたんです。
Tさんのこと、
プロフィール写真を見て一目惚れしたそうだよ。
大阪まで行くので、会うだけでも会って欲しいって。
そう言ってもらえるのは
すごく嬉しいんですけど、
東京だしなぁ~
関西の人だったら、
絶対にお見合いするんだけど
うぅ~ん・・・
気になるのであれば、
会うだけでも会ってみたら?
大阪まで来てくれるし。
でも、
わざわざ大阪まで来て頂いたら、
断われないんじゃ・・・
そんな事ないよ。
男性も、それを承知で来てくれるんだから。
じゃぁ~、私、会ってみます。
「一目惚れ」なんて言ってくれる人、
そうそういないと思うし。
・・・ということでお見合いの運びとなったのです。

② お見合い当日
お見合いは、新大阪駅の新幹線改札口からほど近いホテルのロビーで待ち合わせです。
男性がわざわざ東京から来て下さるので、私も紹介に出向きました。
Tさんと早めに梅田で待ち合わせをして、デパ地下で大阪土産を購入してから新大阪へ。
約束の時間の10分前にホテルのロビーに到着すると、程なく、Sさんがお越しになられました。
写真通りの爽やかで優しそうな男性です。
当会のお見合いでは、仲人は引き合わせ、紹介のみで、お話は2人だけで行います。
「Sさん、今日は遠いところわざわざお越し頂きありがとうございました。
こちらTさんです。 こちらはSさん・・・。」
・・・と、私の紹介が終わると、2人はホテルのカフェに向かいました。
私、2人がカフェに入っていく後姿を見ながら
「この2人、決まるかも」
・・・と、何となく思ったのです。 (確信というほどではないのですが)
というのも、紹介した時のSさんがTさんを見る眼差しが、メチャクチャ熱い。
一目惚れする程の好みのタイプとは聞いていましたが、本当に一目惚れといった雰囲気でした。
一方、TさんのSさんに対する第一印象もかなり良かった様で、カフェに入っていきながら、見送る私に後ろ手で「OK」の合図を送ってきました。
一般的にはお見合いの時間は1時間程度なのですが、Sさんがとても積極的に話をしてくれた事もあって、ホテルのカフェで1時間余り話した後、梅田に移動して食事もしたそうです。
当然、交際に入りました。
遠距離婚活、婚約までの経緯

① 遠距離婚活 ~ 交際スタート
さて、交際には入ったものの、東京~大阪の遠距離交際は実際やってみると大変なものです。
数時間会うだけでも1日がかりになる上に、東京~大阪の新幹線は往復で約26000円超え。
2人の気持ちが強くないとなかなか婚約まで至りません。
(※) この当時はスマホではなくガラケーの時代
Zoomどころか、skypeも一般的ではありません。
しかし、今回の場合は、そのような心配は全く不要でした。
Sさんの行動力は相当なもので、毎晩のように電話が入るうえに、お見合いの翌週末には来阪して、彼女の案内で大阪観光。
そのまた翌週には、土曜日の午後に泊りがけで来阪。
土曜日は夕食デート、日曜日は梅田で待ち合わせをして神戸でデート。
Sさんにとっては、お見合いの時からTさんに一目惚れ状態でしたので、その勢いのままのアプローチだったのですが、Tさんは彼のことは好意的には見ていたものの、
・遠距離の交際であること、
・もし結婚したら東京に行かなければならないこと
の2点から、このまま交際を続けて良いかどうか悩んでいました。
② 新幹線回数券と携帯電話
神戸デートの翌週はSさんの仕事の都合で会えなかったのですが、Tさんの自宅にSさんから宅急便が届いたんです。
「何だろ?」
彼女が箱を開けてみると、中には新しい携帯電話と新幹線の回数券12枚綴りが入っていたんです。
Tさんはビックリして、私に電話をしてきました。
Sさんから携帯電話と新幹線の回数券が送られてきたんです。
どうしましょ?
これで長電話できるし、
Tさんにも東京に来てもらえるってことかな。
でも、
私、まだ、そこまで・・・
こんな事までしてもらったら、断れなくなっちゃうし
断わろうと思ってるの?
いまのところ、それはないです。
でも、東京だし
お礼の電話をしながら、
彼に「戸惑ってる」って伝えてみれば。
彼も電話待ってると思うよ。
③ 結婚を決心した彼からの言葉
その後、2人は毎週の様に大阪or東京でデートをして、
2か月後、遠距離婚活としては異例の速さで2人は婚約しました。
「安心して下さい。いつも僕がそばにいます。
東京に来ても、Tさんに寂しい思いは絶対にさせません。」
・・・という、Sさんの言葉にTさんは結婚を決心されました。
今回の婚約は、まさにSさんの積極的なアプローチの賜物でした。
遠距離婚活、新幹線回数券と携帯電話 / 成婚エピソード ~ おわりに

遠距離婚活の成功の秘訣は、何と言っても、2人の強い気持ちです。
遠距離婚活は経済的にも、時間的にも負担が大きいのです。
恋愛であっても遠距離は難しいのですから、婚活では尚更です。
これまでも、東京⇔大阪の遠距離の婚約カップルは結構いますが、2ヶ月という短期間の交際での婚約も初めてなら、新幹線回数券と携帯電話を女性に渡したというのも初めてです。
結婚は4か月後、2人は遠距離恋愛に入りました。
Sさんは婚約後も相変わらず新幹線回数券をTさんに渡してくれました。
ただ、婚約前と違うのは、土曜日は一晩中2人で一緒に過ごすようになった事・・・・
さぁ~、次はあなたの番です!

